2013年11月20日

オペラ「アッティラ」中国初演

もう10日前の話ですが、久々に上海でオペラを見ました。

演目は、イタリアの作曲家ヴェルディの超マイナーなオペラ「アッティラ」です。

オペラ好きでも知っている人はおそらく少ないと思われるこのオペラ、
なぜか私は生で2回も見たというラッキー(?)な人間です。

しかも、その2回の公演が日本初演中国初演なのです。

ヨーロッパでもあまり上演されない珍しい演目だというのに、ヨーロッパでなく日本中国で見たという人は
まずいないと思います。(見たくてわざわざ駆けつけた人は別ですが。)

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私が日本で見たのはもう12年も前のこと、びわ湖ホールにて。キャストはオール日本人でした。
この時の指揮者は今は亡き若杉 弘さんで、とてもシャキッとされて紳士だったのを覚えています。

こんな素晴らしい指揮者で見たのに、私はこの時が人生初のオペラ
予習するとかそういう知識さえなく、いきなり見たもんで何がなんだか分からず。

しかも、アッティラはフン族(←モンゴロイド)の王なので衣装が地味でした。
そう、私のオペラのイメージは椿姫の舞踏会みたいな豪華ギンギラだったのです。

その時のわずかな印象は、どなたか男性ソリストの声がかすれていたバッド(下向き矢印)ということと、
アッティラ王が最後いきなりグサっと刺されてあっけなく話が終わってしまった、という2つのみです。

最初に見たオペラが「アッティラ」だった人って本当に珍しいと思います。(^^;
プロのオペラ歌手として活躍している人にこの話をした時は「お気の毒に」と言われました。


こんな過去を持つ私ですが、なんと2回目がやってきました!しかも上海で!


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たまたま上海大劇院の近くを歩いていたら新しいチケット売り場がオープンしていて、
このポスターを発見し、チケット購入に至ったのでした。

上海大劇院(Shanghai Grand Theater)は、このところ全然照明が点いていないな〜と思っていたら、
半年も改装工事のためクローズしていたそうで、今回はリニューアル・オープン記念公演なのでした。

今年はヴェルディ生誕200年なので、ヴェルディの演目を選んだのでしょうが、
よりによってなぜこんなマイナーなオペラを???

と思っていたら、これはハンガリーブダペスト芸術宮殿との共同プロダクションだそうで、
フン族の末裔だというマジャール人(ハンガリー人)にとっては恰好の演目だったのでしょうね。

公演の初日は11月7日でしたが、この日だけチケットが高かったので、
私とサラミ夫は同じ第一キャストの11月9日の公演を見にいきました。


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改装工事を終えた上海大劇院ですが、外観は以前と全く同じです。


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中も同じでしたが、地階のボックス・オフィスから劇場までまっすぐ来られるようになりました。
あと、以前はなかった場所に階段ができたりしていました。


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私達は一番前のかなり右の席だったのですが、ステージもオーケストラピットも特に変わりなく。
電光掲示板だけ前より少し大きくなっていました。


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客席も以前と全く変わりなし。どこをどう工事したのでしょう・・・?
と思ったら、音響に影響が出ないように、床や座席など前と同じ材質で直したのだそうです。

この劇場、はっきり言って音響イマイチなのだから、
どうせなら良くなる方向にお金かけたらよかったのに。


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上海大劇院のリニューアルを祝うめでたい言葉が上の電光掲示板に出ていました。


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どう見てもオペラは初めてという感じのおじさん2人。生オケ初めてでしょうか。ほのぼのしています。

上海大劇院らしく全体的に服装はラフで、毎度ながらチケット貰ったっぽい人も多かったです。
信託会社がスポンサーについていたようで、その会社が相当頑張ったらしいと予想。

さて、キャストはこちら。

Giacomo Prestia, Csilla Boross, Fabio Sartori, Gabriele Viviani,
Zhang Jian Lu, Yu Hao Lei (November 7 & 9

Roberto Tagliavini, Sun Xiu Wei, Han Peng, Yang Xiao Yong,
Zhang Jian Lu, Yu Hao Lei (November 8 & 10)

Orchestra & Chorus: Shanghai Opera House


私達が見に行った日は9日なので、アッティラ役のバス歌手はジャコモプレスティーアという人。
すっかり忘れてたけど、数年前にブダペストで「シモン・ボッカネグラ」を見た時に出演してました。


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広告やパンフに使われていた写真はこれで、この人がジャコモ・プレスティーア
当日の衣装はこの写真と全く同じでした。(この画像はお借りしたものです。)

さて、オペラはどうだったかというと、観客の鑑賞態度がまだまだ。(いつものことです。)
喋る、携帯が鳴る、フラッシュたいて写真を撮る、見ないで携帯ずっといじってる、などなど。

特に、夫の隣の女の子がうっとうしくて、始まると携帯で写真を撮り出したのですが、
ディスプレイは光るしピント合わす度に赤いビームは出るし、なんじゃコイツ。むかっ(怒り)

しかし、そこはさすがに眩しくて迷惑だったのでしょう、すぐ後ろのおばちゃんが大きな声
かなり強い口調で注意しました。この時は前奏曲の演奏中・・・。(^^;

しかしこの女の子はしばらくしたらまた写真を撮り出したので、次に夫が注意。
すると、さすがに写真を撮るのはやめましたが、とうとう最後まで友達にメールだかLINEだか
ずーっとやり取りし続けていました。注意しても最後までやめませんでした。

オマエの携帯が光ってうっとーしいんじゃーっ!パンチ
と、首をしめて揺さぶってやりたい気分でした。
どうも、この子もチケット貰ったような雰囲気。1人で来ていたし。

夫が「若い子は片時も携帯が手放せへんのやな。」とポツリ。

注意しても止めなかったあの子は論外とはいえ、携帯依存は
「中国人だから」の一言では片づけられない問題なのかも知れません。


ちなみに上海大劇院は客もユルいけど係員もユルいので注意しに来ません。

やはり一番キチンとしているのは浦東の上海東方芸術中心だと思います。

オペラそのものはというと・・・

主役のアッティラ役が出てきたら別人
でした

アッティラが登場したら顔が違うのでビックリしました。

当日キャスト変更のアナウンスはなかったので、えーっ!という感じでしたが、
この第2キャストのロベルトタリアヴィーニもいい声だったのでまあエエか・・・と諦め。

後から調べたら、アッティラ役は7&8日がジャコモ・プレスティーアで
9&10日がロベルト・タリアヴィーニという風に変更になっていたようです。

キャスト全体のバランスを考えたのでしょうか。
しかし、随分前に変更になっていたのなら、掲示板とかどこかで案内せーよ。パンチ
この辺も中国だな〜、と呆れるのでした。

全体的にはとても良かったです。
ただ、指揮者のダニエル・オーレン目立ち過ぎてちょっとどやねんと思いました。

ものすごくよく動く人で、メリハリを付けるのは良いのですが、
指揮をしながら唸るのでその声が邪魔です。

絞り出すようなかすれ声で「がーっ!」「んがーっ!」「かーっ!」
と言うだけならまだしも、一度だけハッキリと声を出して歌った瞬間がありました。

私はてっきり、歌手の人が歌い出しを間違えたのかと思いましたよ。ビックリ。

もっと指揮者から離れた席なら声は聞こえなかったかも知れませんが、
一番前のかなり右の席に座っていたことで、幸か不幸か、指揮ぶりが本当によく見えたのです。

この指揮者はかなり要求の高い人のようで、鬼の形相でオケの1人に向かってずーっと指を差し、
歌手に向かっても指を差し、時に唸り、時に狂ったように指揮が早くなります。

指を差された楽団員は恐怖以外の何物でもないのではないかと心配になりました。(笑)
まあ、オケは上海交響楽団だし、オーレン氏はイライラしていたのかも知れませんが。

そうかと思うと、指揮の手を止め、指揮棒を縦に持ってじーっとしたり。不思議です。

そして、テンポの良い部分の指揮が恐ろしく早いので、歌(特に合唱)がオケに遅れることが
所々ありました。あれだけ演奏が早いと、さすがについていくのが難しいんじゃないでしょうか。

どうも鬼才という感じの人みたいで、あまりにも気になったのでオーレン氏をググッてみたら、
その昔、別居中の妻への生活費滞納とかで逮捕されてました。(笑)

2004年の記事 → 著名指揮者を終演直後逮捕 別居中の妻への生活費滞納(共同通信)

その一方で1998年のサントリーホールでの「ナブッコ」の公演は絶賛されているし、
とても才能があるのは確かですが、どうも人間的にはクセのある人のようです。

指揮者の話ばかりになってしまいましたが、歌手も全体的に良かったです。

特にフォレスト役のテノールのファビオ・サルトーリという人が、イタリアらしい明るい美声で、
音響のイマイチなこの劇場で声もよく通りました。

ただ、事前にこの歌手のことをチェックしていなかったので、ものすごい巨漢の彼が登場した時、
一瞬「この人誰?何の役?」と思ってしまいました。(←もっとカッコイイ人を想像していた。)


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目つぶっちゃって残念ですが、最後のカーテンコールの時のファビオ・サルトーリ

日本ではあまり人気がないようですが、経歴を見るとミラノ始めイタリア各地の歌劇場で
歌っている人気歌手でした。でも歌を聞いて納得。この日も一番歓声がすごかったです。
(中国人がテノール好きということもあるけど。)


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こちらはエツィオ役(バリトン)のガブリエーレ・ヴィヴィアーニ
バリトンのくせに声が通らない。だけど歌唱自体は良いかと言われるとそれも微妙。

実は、我が家はミラノのスカラ座でこの人の歌を1度聞いたことがあるのですが、
その時も印象なしでした。「声の通らんバリトンなんて」と、バリトン好きのサラミ夫はがっかり。

実際、この人の声が弱いのでアッティラとの2重唱はバランスを欠き、
4重唱くらいで他の3人が頑張ってやっと緩和されるかといった感じでした。


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オダベッラ役(ソプラノ)のCsilla Boross。ハンガリー出身の歌手だそうな。

とてもよく頑張っていたと思いますが、息継ぎが荒いのと、ファルセットから地声に戻る時に
声が途切れるのだけが気になりました。しかしこれはヴェルディの歌がべらぼうに難しい
ということもあるかと思います。余程の歌手でなければ、この程度は仕方ないんでしょうかね。


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主役のアッティラ役(バス)のロベルト・タリアヴィーニ
声が通ってとても良かったですが、イタリア人なのでフン族には絶対に見えません。(笑)
ちょっと若いので貫禄には欠けますが、歌そのものは全体的に良かったです。

ただ、第一キャストを見たくてチケットを買っているので、その点だけが残念。
まあ中国でオペラを見るってのはその辺のリスクも付き物ですな。(^^;

あと、やはり台本が尻切れトンボな感じがするのは否定できません。
昔見た時と同じく、アッティラがグサッと刺されてあっけなく終わるラストは、うーん・・・。
メロディはとてもキャッチーで、旋律はいかにもヴェルディらしいですが。


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そして最後のカーテンコール。ファビオ・サルトーリの時だけ「うぉー!」と喝采を受けていました。
そこまでテノール贔屓にするか。(笑)

余談ですが、右端に写る上海歌劇院の歌手はウルディーノというテノールの脇役でしたが、
この人だけ学芸会みたいでヒドかった。(笑)

きっとお父さんが共産党の偉いさんで、この役もコネとか?
なんて思ってしまったくらい、ちょっと今まで見たオペラで断トツです。(悪い意味で)


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そして登場、指揮者ダニエル・オーレン。この時も「うぉー!」と大歓声が。
派手な指揮だったので、パフォーマンス好きの中国人には大変ウケたようです。


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楽団員を労うオーレン氏。

果たして楽団員はオーレン氏を「厳しいけど本当は暖かい人」ととらえているか、
それとも「コイツとは二度と一緒に仕事したくない」と思っているか、どちらでしょう?


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なんかオーレン氏のパフォーマンスが長くて、アッティラとフォレストがステージで立ち話。(笑)
オーレン氏ってマイペースで気分屋さんなんだなあ、という気が。


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カーテンコールも、オーレン氏だけが走るのでみんなそれに付き合わされてました。


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カーテンが閉まったのに、オーレン氏に引っ張られて前に出たキャスト達。(笑)
一番ノリノリで観客に応えていたのは指揮者でした。きっと喝采受けるのが好きなんですね。

見ていて、オーレン氏は面倒くさそうな人だけど茶目っ気もあるし魅力的な人なんだろうな
と思いました。ただ、実際に関わる人の中では賛否両論分かれそうですが。

こんなわけで、何だかんだと楽しく、久々にオペラ鑑賞することができました。


ちなみに今回の予習は、DVDがアホほど高かったので音楽だけ聞きました。
サミュエル・レイミーのアッティラが絶賛されていたので、その音源を。指揮はムーティです。



     Verdi: Attila
posted by サラミ at 15:47| Comment(0) | TrackBack(0) | お出かけ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年11月13日

お花

昨日は母の命日でした。


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というわけで、お花を飾ってみました。
でも、たまたま入ったお花屋さんは、品種がめちゃくちゃ少なかった・・・。(涙)


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白い花がなんとユリしかなかったので、こういう感じになりました。妥協の産物です。

入ったお店は、一瞬ものすごく大きなお店に見えたのです。
しかし、豪華に見えたその花々のほとんどは造花だったのでした。
生花は手前にちょろっとだけ・・・。

ま、こんな日もあるさ。

タグ:上海
posted by サラミ at 14:21| Comment(0) | TrackBack(0) | 日々いろいろ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年11月04日

サンフランシスコ土産

昨日はるばる日本からお土産が届きました。

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姉夫婦から届いたサンフランシスコ土産の数々。

クリスマス・オーナメントもまたいっぱい貰っちゃいました。
今年のクリスマスツリークリスマスの飾りつけも頑張らねば!

こないだの旅行でランカウイの海にお気に入りのビーサンを流してしまったので、
新しいビーサンを所望したところ、「I黒ハートSF」の可愛いビーサンをお土産に貰いました。

が、見た瞬間「I黒ハートSH」(I Love 上海)と見間違えるという失態を犯してしまいました。(^^;

フランケンシュタインのスパチュラもカワイイのですが、今一番のヒットは、

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Mr.TEA。 要はティーストレーナーなのですが、これが可愛い。
どう見てもおっさんです。長風呂に浸かってるおっさん。

夫が会社に持って行くと言っていますが、会社ではちょっとキチンと洗うのが面倒かな?
というわけで、しばらくは家で使いたいと思います。
posted by サラミ at 17:43| Comment(0) | TrackBack(0) | 日々いろいろ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする